薬局の残業代、危ないパターン7つ(固定残業・管理職・みなしの落とし穴)

残業代は、薬局の労務トラブルの王様です。一回燃えると、過去分の支払いがまとまって発生し、経営へのダメージが大きくなります。

薬局の残業代問題は「制度」よりも運用で決まります。ここでは、薬局でよくある危ないパターンを7つに絞って、回避策までまとめます。

危ないパターン1:固定残業代が“何時間分か”書いてない

固定残業代は制度として使えますが、次が弱いと無効扱いされやすいです。

  • 固定残業代部分が明確(基本給と区別)
  • 何時間分か明確
  • 超過分は別途支払う運用がある

対策:労働条件通知書・賃金規程に「固定残業代◯円(◯時間分)」を明記し、超過分は別途支給する運用を徹底。

危ないパターン2:「管理職だから残業代なし」と思い込んでる

“店長”“管理薬剤師”の肩書だけで残業代を払わないのは危険です。管理監督者かどうかは、権限・裁量・待遇など実態で決まります。

対策:実態が伴わないなら管理職扱いをやめ、残業代計算に寄せる方が安全。

危ないパターン3:打刻はあるが、実態とズレてる

  • 開店準備・閉店作業が打刻外
  • 忙しいから打刻は形だけ
  • 申請がない残業はゼロ扱い

実態があれば、申請がなくても残業代ゼロにはできません。

対策:開店準備・閉店作業も含め実態に近い記録へ。申請制はOKでも、実態分は支払う。

危ないパターン4:休憩が“名ばかり”

「休憩はあることになってるけど取れない」状態が続くと、休憩控除が否定されるリスクが出ます。

対策:休憩が取れるシフト設計、取れなかった日の申告ルール、電話当番の分離など、現場で回る形に。

危ないパターン5:研修・勉強会・棚卸が労働時間扱いされる

参加が実質強制、業務上必要、評価に影響…なら労働時間扱いされやすいです。

対策:「任意参加」を明確化するか、必要なら勤務として扱うか、どちらかに寄せる(中途半端が危険)。

危ないパターン6:36協定・上限管理がザル

36協定の未整備や上限超過の常態化は、残業代問題だけでなく行政対応のリスクも上げます。

対策:36協定の整備・更新、月次で残業時間を見える化。繁忙期は応援・配置転換で平準化を検討。

危ないパターン7:退職者からまとめて請求される(退職代行・ユニオン経由)

退職後に「実は未払いでした」とまとめて請求されるパターンが増えています。記録が弱いと会社側が不利になりやすいです。

対策:退職時に勤務実態の整理。そもそも日常の労働時間記録を整備するのが最強。

薬局向け:残業代トラブルを減らす現実的な運用セット

  • 打刻はとにかく実態に近くする
  • 早出・残業は申請制にしつつ、実態があれば支払う
  • 開店準備・閉店作業を勤務に含める
  • 管理職扱いは実態が伴わないならやめる(残業代計算へ)

まとめ:残業代は「運用」が9割

薬局は忙しさがそのまま労働時間に出ます。早めに整えるほど、後で安く済みます。

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