災害・停電・感染症流行が起きたとき、薬局は地域インフラになります。とはいえ、完璧なBCPを作るのは大変です。小規模薬局は「最低限これだけ決めておけば回る」というラインを先に作るのが現実的です。
この記事では、薬局のBCPを最小セットで回すための決め事をまとめます。
1. まずは“指揮系統”を決める(これがないと混乱する)
- 責任者(不在時の代理順位)
- 連絡手段(電話が死んだ場合の代替)
- 意思決定の基準(開局・休業・短縮営業)
2. 停電・システム停止:紙運用に落とす
レセコン・電子薬歴が止まると業務が止まります。最低限、紙運用の手順を用意します。
- 処方受付の手順(紙記録)
- 調剤・監査の記録(簡易様式)
- 会計(後日精算のルール)
- 復旧後の入力(誰がいつやるか)
3. 医薬品・衛生資材の確保(優先順位を決める)
- 優先すべき薬(地域特性、慢性疾患、在宅)
- 発注ルートの複線化(卸・代替品)
- 衛生用品(マスク、消毒、手袋)の在庫基準
4. 在宅・施設対応:緊急連絡と役割分担
- 緊急連絡先リスト(医師、施設、訪看、ケアマネ)
- 配送・訪問が難しい場合の代替(施設側の協力)
- 緊急時の優先順位(誰から回るか)
5. 感染症:人員が減る前提で回す
感染症は「スタッフが欠ける」が本丸です。
- 最小人数で回すシフト(誰が何を担うか)
- 接触リスク低減(動線・窓口・換気)
- 発熱者対応の基本(別動線、案内文)
6. 連絡網:紙で持つ(スマホが死ぬ前提)
連絡網をクラウドだけに置くと、停電・通信障害で詰みます。紙でも持ちます。
7. 最小BCPテンプレ(薬局向け)
- 指揮系統(責任者・代理順位)
- 開局判断の基準(休業・短縮)
- 停電時の紙運用手順
- 在宅の緊急連絡・優先順位
- 最小シフトと役割分担
- 連絡網(紙)
まとめ:BCPは“薄くてもいい”から、実際に回る形にする
BCPは立派な冊子より、「困った時に見て動ける一枚」が強いです。最低限の指揮系統・紙運用・在宅連絡・最小シフト。このセットを先に固めると、非常時でも薬局が回りやすくなります。
