退職代行は突然来ます。だいたい忙しい日に来ます。対応を間違えると炎上して「ユニオン」「紛争」に育つことがあります。逆に、初動が整っていれば冷静に損切りできます。
この記事では、退職代行から連絡が来たときに、薬局がやるべき初動を「10分」で整理します。
0. まず結論:その場で言い返さない/本人へ直接連絡しない(原則)
やりがちな失敗はこれです。
- 感情的に怒鳴る
- 本人に電話・LINE連打
- 「損害賠償だ」「懲戒だ」と脅す
- 退職を拒否する
火に油です。まずは「事実確認→社内整理→書面対応」に寄せます。
1. 初動10分チェックリスト
(1)代行業者の情報を確認(1分)
- 会社名(屋号でも)
- 担当者名
- 電話番号・メール
- 依頼者(従業員)の氏名
淡々と確認だけします。
(2)本人の意思を“書面”で確認する段取り(2分)
退職代行が言っているだけでは、後で揉めることがあります。基本は書面で整理します。
代行へ依頼する内容:
- 退職届(または退職意思表示書)
- 退職日
- 最終出勤日
- 貸与物の返却方法
- 私物の回収方法
提出は代行経由のメールでOK。まずここを固めます。
(3)社内の窓口を1人に固定(1分)
現場がバラバラに対応すると混乱します。連絡は経営者(または責任者)だけに一本化し、現場スタッフは「窓口へ」で統一します。
(4)貸与物とアクセス権を止める(3分)
薬局は個人情報の塊なので最優先です。できるだけ当日中に、アカウント停止・パスワード変更・権限剥奪を行います。
- 会社スマホ・PC
- 鍵(店舗・金庫・ロッカー)
- 制服・社員証
- レセコン/電子薬歴/共有ドライブのID
- LINE公式・SNS・Googleビジネスプロフィールの権限
(5)引継ぎをどう取るか決める(3分)
退職代行が入ると引継ぎが難航しがちです。現実解は2択です。
- 可能なら:書面で引継ぎ(担当業務の棚卸しフォームを送る)
- 無理なら:社内で再構築(未処理タスクと担当表を洗い出す)
2. よくある疑問:退職って拒否できる?
原則、退職の意思表示があれば一定期間で退職は成立します。「人手不足だから無理」は通りません。
ただし次の点は、整理・交渉の余地があります。
- 退職日(最終出勤日との関係)
- 有給消化の扱い
- 無断欠勤の扱い
- 貸与物・鍵の回収
- 最終給与の精算(未払いの有無も含む)
3. やってはいけない対応(薬局が燃えるやつ)
- 本人の家族へ連絡する(プライバシー問題)
- 店内やスタッフへ退職理由を言いふらす(名誉・プライバシー問題)
- SNSで反論する(最悪)
- 個人情報を盾に脅すような言動をする
4. まとめ:勝負は「記録」と「個人情報」
退職代行対応は、気持ちではなく手順です。薬局は特に個人情報管理が絡むので、まず権限停止。その後、書面で淡々と整理して終わらせるのが一番安いです。
